2cvは前々から乗ってみたかった車です。
一般的にいわれるほど壊れる車ではないし、実際に乗ってみると壊れても直すのが非常にやさしい車であることに気がつきます。
フランスの農民車として開発された車であり、ユーザー自身がわずかな工具である程度の整備ができるようにつくられているのではないかと思われるところがいくつもある。
使用されているビス類はインチではなくミリですが、日本ではまず使用されないサイズも使用されている。
ボンネットやトランク、リアのドアもヒンジに掛けてあるだけ、フェンダーもビスをはずすだけで簡単にとれてしまうところは、全くいまどきのバイクより簡単だ。
他にシトロエンBXやGSのページのありますので興味のある方はトップページからどうぞ。
これは最初に乗った2cv。ドーリーのように見えますが、ベースはチャールストンで前オーナーが昔マルヴァーンで全塗装した車のようでした。
エンジンルーム内やドアの内張り部分まで、普通ここまでやるか?というところまで丁寧に塗装されていて感心した。
走行は、メーターで87000キロだったが、2cvは10万キロでメーターが元に戻ってしまうので実際のところはよくわからない。
ボロい車でしたが、エンジンだけは調子が良くて通勤にも問題ありませんでした。
神奈川まで取りに行き、シフトパターンを教えてもらって慣れるのに10分ほどかかった。
それから自走で帰り、自分で名義変更しました。
チャールストンの購入時からついていたミツバの燃料ポンプ。燃圧は普通0.3kg/c㎡程度が多いですが、これは0.2kg/c㎡となっています。2cvのようなローパフォーマンスな車にはこれでも充分らしく、非常に調子のいいエンジンでした。装着してから10年ほど経過していたようですが全く問題なし。
この車はセミトランジスタ点火で、高速以外ではパワーに不足を感じたことはありませんでした。
エンジンルーム内。この車はエンジン関係はキャブも開けることもなくオイルとフィルターを交換したのと、タイヤを交換しただけでした。「壊れるのを期待していた」だけにシンプルな車は本来壊れないという真実がわかったという感じ。
最初のチャールストンは2年ほどで売って、現在のスペシャルを買った。
メーターは走行3万6千キロで、いつも中古の多走行車ばかり10台も乗り継いできた者としては、これでもかなり奮発した結果だ。
理由は2気筒エンジンの調子を判断するのに経験がなく、2cvの故障を判断する上でぜひ一度コンディションのいいものに乗ってみたいものだと思ったから。
FBMのステッカーは前オーナーのもの。
陸送業者から車を受け取って、自走で陸運事務所まで行って名義変更する予定で仮ナンバーも用意して走り出したが、すぐにこれは前のチャールストンに比べてかなりパワーがないことに気がついた。前のチャールストンはエンジンだけは絶好調で、ポンとクラッチをつなぐと前輪が鳴くぐらいトルクがあったのに比べて、エンジンの振動も少なく調子は良さそうなのにまったく力がない。クーラーのスイッチを入れるとアイドリングが止まりそうになった。
何とか陸運事務所までもたそうとしたが、そのうちアイドリングもあやしくなってきて、国立に入ったところでついにエンストしてしまった。邪魔にならないように路肩に寄せてどうするか考える。
こんなにあっさりエンストするとは予想もしていなかったが、逆にうれしくもある。
そうだ、わたしは「こんな車」に乗りたかったのだ、、、。
20分ほどしてセルを回してみるとかかったので、なんとか陸運事務所にたどりついて名義変更をすませた。
分解のついでに各種ジェット類やダイヤフラムもはずして掃除。1st側はカーボンがこびりついている状態だったので何度も掃除。
この2cvはクーラーのコンプレッサーが載っているために、キャブ廻りが狭く、この車では珍しくボルトが回しづらいところがあるが、それ以外は実に整備が容易だ。
組んでみてから始動テストをしてみるとなぜかチョークをいっぱいまで引くとエンストするようになってしまった。再度組みなおしても同じなので、作業を中断しキャブ整備の解説書を再度読んでみることにした。バイク用の解説書にダイヤフラム付きのキャブの解説があったことを思い出して読んでみる。結果的にチョークユニットのダイヤフラムの中心のボルトの締めすぎで負圧に付いていかないことに気がついてボルトを緩めていくと直った。素人整備、、、。
気を取り直して、今度は点火系を疑ってみる。ファンをはずすのは初めてだったが拍子抜けするほど簡単にボルトは抜けた、、、でボルトのない状態でファンを何回か回すとゴソッとファンがはずれました。
あとはポイントのふたを開けてシックネスゲージで調整。
フルトランジスタやセミトランジスタのキットもあるので換えればパワーが上がるだろうと予想できるが、ポイント点火はそれはそれでシンプルで面白いのでそのまま残すことにした。
上死点を確認してから、さらに進角をさせてみる。全円分度器を取り付けてクランクを回して15度程度進角させたところでポイントのクリアランスの調整。しかしポイント点火の車は結局のところクリアランスの善し悪しでパワーが決まるようなものだと思うので、進角に分度器まで使う意味があるのかどうか疑問ではある。
キャブの調整中に何度も始動テストをやっているうちにエンジンがかからなくなってしまった。これはプラグと判断して、プラグを外してみる。予想通り真っ黒状態。整備の常識としてプラグを外す前に、通常プラグ周りの砂埃をエアで飛ばしておく必要があるが、2cvの場合砂埃のたまりにくい形状になっているのか、特に埃の堆積は見られなかった。
ポイントの調整をしてから、改めて走行テスト。以前とは比較にならないぐらいパワーが出るようになったが、今度は1時間ぐらいするとエンスト。今度はヒートが原因と判断して熱対策を考える。油温計をつけてどのくらいの温度になっているか確認したかったが市販のオイルブロックでは流用が難しそうなため、とりあえずバイクのマフラー用の断熱テープを排気管に巻きつけてみる。効果はあるようで、渋滞にはまってもエンストしなくなった。
以前乗っていたチャールストンはセミトランジスタがついていたが、ポイント点火ではかなりうまく調整しないと同じようなパワーは出ないように感じた。
500キロほど走ったところでキャブの様子を見る。以前のようなカーボンの堆積は見られない。結局のところ不調の原因はポイントギャップの不良か、進角の不良だったようだ。断熱テープを巻いて以降は全くエンストも起きなくなった。
内燃機は基本的に、適切な圧縮と適切な火花、適切なガソリンがあれば必ずエンジンはかかる、というのを改めて実感した。
こんな簡単な整備で調子が良くなるというのがうれしくなる。
エンストの心配がなくなると次に気になるのはクーラー。消費電力も気になるので電圧計を後付けでつけた。2cvにクーラーというのはやはりかなり負担が大きくてつけたままでは全く加速できないことがわかった。以前乗っていたチャールストンはセミトランジスタ仕様だったし、フルトランジスタのキットを使用すれば多少違うものと思われるが、ノーマルのポイント仕様も好きなのでこのままでいくことにした。
幌を交換した。スペシャル用の幌は色物を買うのがむずかしいのでやむなくチャールストン用を流用した。つけてみると予想よりカジュアルな感じになってしまったが、黒よりはいいと思う。
電圧計を取り付けた当初は、過充電にあまり注意を払わなかったが、電圧が15V近くなってきて、はじめて過充電であることに気がついた。
はじめは14V~15V近くを行ったり来たりしていたが、過充電の進行は早くて2000~3000キロほど走行するうちに、15V近くから下がらなくなった。
チャールストンはメーターに電圧計が組み込んであってそれだけ豪華仕様であるとも言えるが、残念ながら数値があまり正確に読み取れないため、こうした数値は大雑把にしかわからない。
実際にこうした電圧の変化は大変重要で、これはいよいよジェネレーターが駄目になったものと判断して、注文したが納品前にバッテリーが破綻してしまった。
夜帰宅途中で突然エンストしてしまった。
やむなく手で押して近くのコンビニに入れて様子を見る。車重が軽いので平地ならバイク並みに押し歩きが出来るのが面白い。
しばらく間を置いてからエンジンをかけるとエンジンはかかるが、正常な電圧があるのにすぐにまたエンストしてしまう。電圧計のおかげで、過充電でバッテリーが破綻したものと察しがついたので、すぐに電車に乗り換えて帰宅し、予備のバッテリーを持ち出してBXで戻り、載せかえるとやはり正常にエンジンがかかるようになった。電圧は15vのままだが、これまでの経験で交換したバッテリーがすぐに損傷することはないと判断して、そのまま家まで乗って帰った。
エンストの数日後にジェネレーターが届いた。交換したバッテリーを損傷しないようにすぐにジェネレーターを交換した。
交換後にエンジンをかけると電圧は13.5~14Vと正常に戻った。
電圧は正常に戻っても家族の信頼が戻らないのが問題で、「夕食時間には戻る」と電話した直後にエンストしたので「壊れないと言っていたのにやっぱり壊れる」だの、「家族で旅行に行くときはレンタカーを借りてくれ」だの、「もっとまともな車はないの?」(これ以上まともな車はないと思う)だのとたった一度のことで家族からすっかりダメ車のレッテルをはられてしまった。
モトリタのハンドルに替えてみたの図。モトリタウッドのステアリングは手に吸い付くような感じですばらしい。
リプレイスのハンドルは何社もあるが、2cvにつけても違和感のないのはモトリタだけだと思う。
モトリタの4本スポークはノーマルとほぼ同じ直径で、3本スポークはわずかに小径となる。。内装パネルはまだ交換前の状態。
モトリタも捨てがたいが、結局半年ほどで外してしまいAZAMのハンドルが入手できたので流用した。AZAMのハンドルはノーマルの直径より少し大きめ。
20年も前のモデルのハンドルがそのまま流用できるというのにも驚く。
グレーのシフトノブはモンテカルロの製品。
ドアの内張りも劣化していたのでシンコールのビニールレザーを買って自分で張り替えた。
オーディオのスピーカーハウジングもドアの内側に移設した。(大変だった、、、)
これは移設する前の純正のオーディオ。この車の場合、助手席側にはクーラーの室内機があるために、オーディオのヘッドユニットはここにある。スピーカーハウジングは内装の内張りにねじでとめてあるだけだ。
内装を張り替えるついでにスピーカーハウジングをドア内張りに移設しようと思い立った。
(やりはじめると大変な作業であとで後悔した、、。)
内張りはクリップでドアに留まっているだけですぐに外れる。
ホチキスの針を外しながら下地のボード自体が薄いMDFボードでそれ自体にはあまり剛性がないことに気がついた。
内装の張替え。シンコールのビニールレザーに張替えた。下地のボードにホチキスで止めていく必要があるが、市販の大型のホチキスの針では、一番足の短いものを使用しても薄いMDFボードの下地を突き抜けてしまう。
ホチキスの針が突き抜けないように、ワイヤーカッターで足を短く切ってから使用する。
どうせ替えるなら、少しいいスピーカーにしようと新しいものを買った。
直径10cmのものなら純正のスピーカーハウジングに収まるが、それでも厚みがあってボードに穴を開ける必要がでてきた。
また、純正のスピーカーより重いため、薄いMDFボードにビス止めして持つのかはなはだ疑問だ。
とりあえず穴をあけて付けてみようと思って穴をあけ、仮止めしてみたら、穴の位置が良くないことに気がついた。
ドアの内側には、ドアの補強のリブがあるのと、ドアの厚み自体がまったく薄いために、スピーカーをつける位置は補強のリブとの干渉を避ける必要がある。
下地のボード自体を作り直すことも検討したが、結局下地のボードより一回り小さいボードを補強のために貼り付け、穴をふさぐとともに、新しい穴を開けなおした。
試行錯誤の上にようやくスピーカーを取り付けた。スピーカーはcarrozzeria(パイオニア)のTS-J10A。直径10cmで2wayスピーカー・・・小型で薄いもの・・・で選択した結果だが、スピーカー1個の重量が0.66kgあるし(純正スピーカーは約0.4kg)、そのままMDFボードに取り付けると、このような小型のものでもドアパネルに干渉してしまいそうだ。
スピーカーの重量をささえるためとドアパネルへの干渉を避けるために、MDFボードに直付けするのを避けてバッフルをワンオフで作ってボードに貼り付け、バッフルにビス止めした。ドアの内側には共振を避けるためになるべく防振材を貼り付けた。
ようやく完了。スピーカーハウジングは純正のまま。
内装の張替えを含めて、試行錯誤の連続だったが、予想したよりもいい音が出たのでほっとした。(というより、純正のスピーカーが当時のものとして見ても安物なので当然の結果とも言える)
とはいえ、2cvは走り出すと実に騒々しい車なので、純正品と同様に走っているとほとんど聞こえないのはやむおえないところだ。
これ以上いじっても意味のないことを悟って2cvのオーディオ工作はこれでやめにした。
フロント同様にリアの内装パネルもビニールレザーで張り替えた。
スペシャルの場合、リアドアの内側の取っ手はこのビニールのひもがあるだけで、ビスで固定するようになっている。
内装を張り替えて、取り付けようとしていたら、ビスを固定するナットがはずれてどこかに行ってしまった。ナットはドアパネルにはめ込まれているが脱落しやすい。
DAC Houseさんに聞いたら、ナイロンナットというものだとわかって部品をとることができた。
2cvのタイヤ交換をした。
125SR15のミシュランはもともとドライバースタンドに頼んでいたのだが、1年半たっても入荷しなかった(もちろんドライバースタンドが悪いわけではない)ので、あきらめてモンテカルロに問い合わせたところ、たまたま在庫があるというので売ってもらった。
するとしばらくしてドライバースタンドにも入荷したという連絡が、、、。
さすがに店の人も「遅すぎるよねェ」とキャンセルに応じてくれた。
あとでつけようと、半年ほど押入れに保管していたが、履いているタイヤのひび割れが目立つので、交換することにした。
以前もシトロエンGSでタイヤ交換した際に、バランス取りが出来なかったので、今回はバランス取りができるところを探した。(GSや2cvのような3穴のホイールのバランス取りができる機械を置いているところはあまりない)
車屋さんに聞いたら、東八道路沿いの「プロローグ三鷹」を紹介していただいた。
タイヤを2cvに積んで行ってみた。
お店で「重り」をつけるところを裏にするか、表裏両方にするか聞かれたが、両方につけたほうがもちろん精度はいいので、両方にしてもらった。
もとのホイールはバランス取りはされていなかったし、むかしは2cvはバランス取りしないのが一般的だったとのこと。
しかし、終わってみると新品タイヤ+バランス取りの効果は思いのほか体感できるもので、路面からの振動はたしかに減少したし、走行音すら減ったように感じるのは気のせいか?
それでもやはりオーディオは聞こえない。